原作オタクがGttFを振り返る
GttFの放送が終了しました。原作オタクもそうでない方も、最後まで見届けた方もそうでない方も、視聴お疲れさまでした。
この3ヶ月は、自分にとってのシュート!とは神谷篤司と久保嘉晴の物語なのだと思い知った時間でした。自分の「シュート!が好き」っていう気持ちは、98%くらい「神谷さんが好き」という意味であり、放送前に原作を全巻読み返して「やっぱり神谷さんが大好きだ~!」というテンションのままGttFを見始めたのがおそらく最大の選択ミスだったと思います。
全編を見終わった感想は「ものすごく消耗した」です。自分がわりと気性の激しい性格なのは重々承知しているのですが、毎回のように怒りすぎて疲れました。私がGttFに対して抱いている怒りというか負の感情全般は、おおむね監督をしている謎のおっさんに起因するもので、監督をあの謎のおっさんではなく、私のなかで特に思い入れがないほかの子にしておいてくれればTwitterでえんえんと怨嗟をつぶやくような修羅道に落ちずにすんだと思っています。それこそ和広でもトシでも健二でもいい。佐々木でもいいし新田でもいい。あ、馬堀はやめてほしい思い入れがあるから。マホはずっと私のアイドルでいてくれてありがとうブラジルのビーチとかでのんびり過ごしていてくれ。
これはつまり、制作側の意図と私個人の神谷さんに対する思い入れが水と油すぎてまったく相容れないということです。それが決定的になったのが引退のくだりをぶっこまれた第6話で、本当にここで見るのをやめようかと思った。神谷さんが自分からサッカーを手放すはずがない。久保さんに合わせる顔がないようなことするわけないんだよ。
ただ、これは自分でもよくわからないんですが、あの謎のおっさんを原作とこれっぽっちも関係ないキャラクター単体として見ればそこそこ好きなんですよ。無能だけど前向きで愉快なところとか。だからもう本当に、全然別の名前でオリジナルキャラクターとして出してほしかった。原作由来のエピソードが差し込まれるたびに頭に血が上りすぎるし修羅道から這い上がれないんだよ。これが1番つらかったです。
それから困惑の材料として大きかったのが、原作と違って心の底からサッカーが好きな子がいないという点です。放送前は、シュート!の名前を冠する以上、「サッカー好きか?」と聞かれれば「はい!」と無邪気に答える子たちがいるもんだと思っていたのですが、そうではなかった。私はTwitterで「GttFはシュート!である意味がない」とさんざん言ってきたわけですが、その要因のひとつがボールを蹴っていないと息ができないみたいな子たちがわんさかいる原作の世界と、GttFの世界が違いすぎることです。
ただこれは、最終回の第13話でGttFの子たちが「サッカーが楽しい」という気持ちを持つことができたのを見て少し考えが変わりました。この気持ちって、原作の子たちはみんなナチュラルに持っているものなんですよね。掛西トリオが分裂したことや久保さんの死で忘れかけたことはあっても、失くしてしまうことはなかった。「サッカーが楽しい」はシュート!のスタートラインにあるもので、原作がスタートについた状態のゼロから始まる物語なのに対し、GttFはスタートラインに並ぶことすらできていない子たちがマイナスから始める物語だったんだなと理解しました。
そしてGttFでは、ほとんどのキャラクターがサッカーをやる理由&やらない理由を他人のせいにしているのも私にとっては謎で、シュート!である意味がないと言ってきた要因のひとつです。これはやっぱり、原作の子たちが自分の意思でサッカーをやるかやらないかを決めていたからにほかならない。主人公のトシは最初から最後までサッカー(と一美)のことしか考えてないし、自分にウソをついてサッカーから離れた和広も、問題を起こしてサッカーから逃げていた健二も、一美の後押しがあったとはいえ自分でフィールドに戻ってきましたからね。世代代表に選出される実力がありながらサッカーを引退した(と思われる)内海さんも潔かった。
そして神谷さんにいたっては、どんなときも自分の境遇や気持ちを全部自分で引き受けて、何があってもサッカーを諦めなかった。中学時代の神谷さんはサッカー部で除け者にされて部活を辞め、クラブチームに入るわけですが、それを誰かのせいにすることなく「よくある話」のひと言で済ませてしまう。この意地っ張りでブレない純粋さがたまらなく好きなんですよ。全部自分で引き受けるがゆえに自分勝手だワンマンだと言われることもあるんだと思うんだけど、その頑固なまでに一途なところが大好きだ。
これも第13話を見て、GttFの子たちには「サッカー好きか?」と問いかけてくれる人がいないからいつも他人のせいにしているのかもな、と思い至りました。シュート!の代名詞といえる「サッカー好きか?」という言葉にはいくつかエピソードがありますが、その中で私が1番好きなのは言わずもがな、中学生の久保さんが神谷さんを掛川高校に誘ったときのものです。ここから掛川高校サッカー部の歴史が始まり、シュート!の物語が生まれたといっても過言ではない。
そして私がその次に好きなのが、トシが3部で語った解釈なんですよね。自分の病気のことを知った久保さんが、「サッカー好きか?好きならもう一度フィールドに立って走れ」と自分自身に問いかけていたというやつです。サッカーを続けていればつらいこともうまくいかないことも当然山のようにあるわけで、そんなときは主人公であるトシ自身、きっと自分に問いかけていたのだと思います。もちろん神谷さんも。
GttFでは予告の部分で毎回、「サッカー好きか?」という問いかけに対する各キャラクターのアンサーが盛り込まれていましたが、最終回は予告がないので、そこで久保さんの「サッカー好きか?」を入れてくると予想していました。アンサーを先に出しといて、あとからネタばらしするんだろうなと。でも予想に反してそれはなかった。そこで、「サッカー好きか?」と聞いてくれる人がいないから、「自分はサッカーが好きなのか?」と自分自身に問いかけることもなく、サッカーやるorやらないの選択が他人のせいなんだな、と思い至ったわけです。
GttFではおそらく、物語を作るための手法として足し算ではなく引き算が採用されたんだと思います。私の大好きなあの子たちが息をするかのように持っていたものをあえて抜いて、マイナスからゼロへ近づけていく話だったんだなと。そう考えると、私が常に抱いていた違和感も、シュート!である意味がないという感想も、想定内なのかもしれません。あの予告部分で流れたアンサーは、謎のおっさんとトシ以外は誰からの問いかけに答えているのかが不明なのですが、シュート!の名を冠している以上、GttFのキャラにもいずれ自分自身に問いかけるくらいのプレイヤーになってほしいと思います。
GttFがシュート!である意味があったかどうかについては、あったと思います。ただし、心の底からサッカーが大好きでサッカーが楽しいという気持ちを当たり前に持っている原作の子たちこそが、GttFのキャラにとって目指すべきものだという私の解釈が間違っていないことが前提ですが。それならある意味、リスペクトがあるわけなので。
ただ、原作のおっさんたちの扱いや設定には首を傾げざるを得ない。監督をしている謎のおっさんは言わずもがな、和広はなぜ医者になっているのか、トシはなぜ正体不明のチャラ男になっているのか、健二が酒屋なのか。この3人は原作の主人公なので、家族構成や経歴がわりと詳細に描かれているんですよね。それなのにGttFでは原作の公式設定とどうつながるのかが分からない設定が出まくるので、気になって仕方がなかったです。和広の父親は元日本代表のサッカー選手で、サッカーをやめて医者になった経歴があり、息子である和広にもサッカーをやめて医者になることを求めます。和広はそれで一度サッカーから離れるものの、結局はサッカーの道を選び、最終的にはプレミアリーグで活躍する超一流の選手になるわけです。それなのになんで医者になってるんだ?現役を引退してから医学部に入り直したのかもしれないけどかなり非現実的だし、父親との関係がどうなったのかも気になる。あれだけしか登場しないのであれば医者という設定を出す必要はなかったんじゃないだろうか。イギリスにいたわりには自分のサッカーチームに海外で出したらヤバイ名前をつけるし。このあたりのいい加減さがかなり雑音でした。
原作が関わらない部分でしんどかったのは、物語の最中にふいに出てくる悪意というか毒気というか自分の倫理観とのズレ、各所に散見されるいい加減さ、サッカーに対する解像度の低さくらいかな。わりといっぱいあるな。まず浜野との試合で点を入れられそうになったとき、ハンドで阻止したことをよくやった!的に演出したのはドン引きした。当然レッドカードが出る重大な反則だし次の試合出れないよ。そのあとのPKで、GKが弾いてラインを割ってるのにコーナーキックから始めないのも謎すぎだし。アニメでサッカーの試合をリアルに描くのが難しいのは理解できますが、私のような素人に違和感を抱かせるほどにガバガバなのはいかがなものかと思う。それから秀人の過去が新聞部のメガネによってあきらかにされたとき、チームが負けるようにわざとやってたんじゃないの?的なモブのセリフがあったのも、そこまで穿った見方をさも当然のように取り入れるのか?とビックリしました。メガネが闇落ちしたときに秀人の人格を否定するようなことをチームメイトに言ったのもひどすぎた。敵のチームを悪の巣窟みたいに描くのも、ストーリーを単純にしたいからなのか何なのかわかりませんが、スポーツの試合とはかけ離れていすぎでは。サッカーの部分に関しては、スポーツしたことない人が一生懸命考えた何かになってたなあという印象です。
<---ここから加筆--->
書こうと思っていたことを思い出した。唐突に出てくるFPS要素についてです。
FPSというのはファースト・パーソン・シューティングの略で一人称視点のシューティングゲームのことです。有名なやつだとエーペックスとかバトルフィールドとかかな。この手のゲームにはPvE(対コンピュータ)とPvP(対プレイヤー)があるわけですが、GttFに出てくるのが終始PvEなのがすごく気になっていました。PvEって相手がプログラムなので、弱点を狙ったり戦略を立てたり攻撃パターンを覚えたりすればど下手くそでもある程度進められると思ってます。一方でPvPの場合は相手の構成や腕前、戦略によって臨機応変に対応しないと永遠に勝てないんですよね。人間が相手だから。
そしてPvEとPvPの最大の違いは、PvEは勝つのが当たり前でミッションをクリアすることが遊ぶ目的なのに対し、PvPは勝ったり負けたりするのが当たり前で、その中でいかにレートやランクを上げていくという遊び方をするものだということです。そして秀人が遊んでいるのは常にPvEで、人間を相手にしてないんですよね。さらに浜野戦のときには相手が司令塔に操られている駒みたいな描かれ方をされ、その中でFPSの経験が生きるという謎オブ謎な展開につなげられていました。
これは最後の野間田戦との違いを描きたかったのかもしれませんが、さすがにサッカーおよび対戦相手をバカにしすぎだと思う。サッカーにおいて戦術を用いて司令塔がそれを機能させるのは普通のことだと思うんですが、掛高側は一人ひとりが考えるサッカーなんだ!的なことを言っていて、相手校がただ他人の命令に従っているだけの、やられることが決まっているNPCという扱いにしか見えなかった。この浜野戦が放送された回は、作り手がサッカーというスポーツに敬意を持っていないんだなと感じた話でした。別にPvEのゲームが簡単だとかそういうわけじゃなく、対人にも対コンピュータにもそれぞれの楽しみ方があるわけですが、スポーツの試合はNPC相手のゲームとは違うだろうと思うわけです。
GttFの主題はサッカーではないと放送前からあきらかにされていましたが、それは決してサッカーをないがしろにしていいという意味ではないと思う。藤田東戦で秀人が入って2-2になったとき、勝ち越したわけでもないのにジョーがめちゃくちゃノンキに含み笑いしてたのもハァ?と思ったところです。いやいやその1点をもぎ取るのがどれだけ大変なのかってことだよ。原作の帝光戦で終了間際に決めた神谷さんの同点ゴールとか、前工戦でこれを決めなきゃエースストライカーの資格なんてない!って突っ込んでいったトシとかを思い出すとほんとに何でこうなった?と言わざるを得ない。勝つことは決まってるもんね〜というシナリオが透けて見えるシーンでした。ただここのシーン、ジョーのノンキな様子と裏腹に声優さんの「あと1点」という演技はめちゃくちゃ力が入ってて、声優さんのサッカー経験者っぽさが出てたように思います。
<---ここまで加筆--->
各所に散見されるいい加減さというのは、公式Webサイトのテキストが間違っていたり、イラストがカジュアルに左右反転されていて服の合わせが変だったり、秀人にプレゼントされた靴が両方左足だったり、学校新聞の禁則処理がムチャクチャだったり、和広のチーム名がヤバかったり、公式Twitterが告知するオンエア日が間違っていたり、作中で半年経過しているのに季節感がおかしかったり、といったことです。神が細部に宿るように悪魔も細部に宿りますから、そこはきちんとしないと。作品にいい加減に向き合ってるんだなという印象しか芽生えません。
<---ここから加筆--->
それからオアシス21で行われたトークショーの件。このアニメにおいて、ほぼ唯一の制作側の意見を聞ける機会だったと思います。プロデューサーの方2名(原作を知っている方と知らない方)が登壇されて、本当はオリンピックイヤーに合わせて原作リブートの予定だったetcといった話がありました。原作を知っているほうのプロデューサーさんは、掛川高校サッカー部が落ちぶれたという設定に何してくれとるんじゃと思ったとおっしゃっていましたが、そもそも当時のサッカー部は久保さんというカリスマによって生み出され、久保さんの死によって神谷さんの英才が開花し、久保さんの思いを肌で実感している有能な選手が集まっていたから強かったのであって、それがなくなれば落ちぶれるのは当然である。なので私自身は、サッカー部が落ちぶれたことに対しては異議ありません。この話を聞いたときに、自分の認識とのものすごいズレを感じたのですが、それは結果的に合っていたことになります。
トークショーがあったのは本編で和広が登場したすぐ後だったんですが、話のなかでトシが出ることをぽろっとネタバレするなど、え?と思うこともありました。ただ通販サイトにはこの時点ですでにトシの名前が掲載されていたり、商品紹介のテキストがおかしかったりといろいろガバガバだったので、もうどうでもいいわ…という気持ちだったのは確かです。
<---ここまで加筆--->
長くなってしまいましたが、これは修羅道から抜け出すために必要な禊なので仕方ない。GttFが放送されたことで原作の魅力を再発見できたし、Twitterでシュート!の話ができたという側面もあります。この3ヶ月、何だかんだ充実してたんじゃないかなと思う。これだけ怒ったのも久しぶりだよ。でも体と精神がもたないので2期はいりません。
オタクとしては、引退後の神谷さんという概念が自分の中で生まれてしまったのもしんどかった。「イタリアでプレーしている神谷さん」でピリオドが打たれていたのに。神谷さんがピッチを去る姿を考えたくなかった。スポーツ選手だから現役引退は避けられないものだけど、いざ突きつけられてみると、神谷さんが夢中でボールを蹴っていたあの頃、未来しかなかった日々が愛おしくて仕方がない。そして今日もまた原作を読むのです。
(おわり)
シュート! Goal to the Future 第13話感想
サブタイトルは「始まり」。掛川高校と野間田高校の県大会決勝戦が繰り広げられる最終回です。
今回の試合は今までの中で1番まともだったと思う。ボールを持った選手に真面目にチャージしてるのを初めて見た気がする。GKもいつもの棒立ちじゃなかった。この前「メインキャラクターからGKを外したのは、シュートがぽんぽん入るほうが試合をシンプルに進められるからか」と思ったんですが、あながち間違いではなかったのかもしれない。有能なGKがいるとシュートを阻まれてしまってストライカーのすごさを表現しづらいし、GKをどうやって攻略するかという要素を入れなきゃいけないですからね。GKのキャプテンの見せ場があったのはよかったです。
試合は取ったり取られたりしつつ、結局は3-2で掛川高校の負けで終わりました。試合中に「半年前に負けた相手から先取点を取れた」みたいなセリフが出てきてビックリした。え、あの練習試合からそんなに経ってたの?地区大会の決勝は、現実に即したスケジュールなら11月頭。1話ではセミ(ミンミンゼミ)が鳴いていて、生徒たちは基本的にずっと半袖(もしくは長袖の腕まくり)である。つまりこのアニメの舞台となっているのは、5月からセミが鳴き、11月でもシャツ1枚で過ごせる気候の世界なのであった。私の知らない間に南極でセカンドインパクトが起こったのかもしれない。
そして試合が比較的まともだといっても、メインとなるのは試合の内容ではなく、仲間を得た秀人と1人でサッカーをしている公平の対比なわけです。しかし野間田のチームメイトはこれといって公平から距離を置いたり手を焼いたりしているわけではなく、公平をきちんと仲間だと認めているいいやつばかりだった。今回の公平はシーンによって顔が全然違うので作画担当のモチベーションが気になりましたが、チームメイトから言葉をかけられ、さらに秀人が自分を見てくれていることを知り、秀人の左のシュートを間近に見て成仏していました。ここの左のシュート、なにげにメガネとのカウンターシュートっぽかった。突然の松下くんリスペクトなのか、単なるパスのつもりなのかは分かりません。
私はトシや和広に基本的に何の思い入れもないので、トシがそれなりに苦労して身につけた「幻の左」を秀人があっさり打っても特に何も思わないんですよね。たぶん普通のファンっていうのはこういうテンションなんでしょう。2話で出てきた適当な11人抜きでハァ!?ってなったり、引退のくだりで激怒したりするガチ勢はお呼びでないのです。そしてこの試合、観客席にはトシと和広が来てるんですが、「それなら健二も呼んでやれよ」と心の底から思った。GKをメインキャラにに入れないとなると健二の役割がないのは分かるけど、誰もが認めるトリオなんだからさ!トシと和広が一緒に試合を見にいくなら、絶対に健二も誘うでしょ。そこをないがしろにしないでほしかった。
さて今回の試合で大きな意味を持っていたのが、「ボールを持ったら観客すべてが自分を見ていると思え そしていけるところまでいけ 一歩でもボールをゴールへ近づけろ」という例のセリフです。これ、GttFでは「一歩でも前へ進む(未来へ向かう)」という意味合いで使われていて、根本的な解釈が自分と違うんだということがやっと分かりました。なぜなら原作では、このセリフの前に「サッカーはチームプレーがすべてじゃない」というひと言が付くからです。つまり私はこのセリフを、「もっと自分勝手に貪欲になっていいんだ、個人の力を100%引き出せるサッカーをしよう」という意味でとらえているんですよね。なんせチームプレーを重視するあまり神谷さんをハブにした斉木さんの目の前で久保さんが言い放ったセリフだから。そして原作でこのセリフの意味を身をもって表現したのが、スマートさと聞き分けのよさがアダになりがちな和広なわけです。和広は主張の激しいプレーをしないせいで、そこを相手につけ込まれていましたからね。神谷さんは久保さんに言われんでも自分の思うままに自由なプレーをしてますが。久保さんのこのセリフは、神谷さんというプレイヤーを知ったからこそ生まれたのかもしれないと今さらながらに思います。
だから自分のサッカーをこれといって持たず、サッカーをやる理由ややらない理由を人のせいにしている新アニメの子たちがこのセリフに共感しているのがどうにもしっくりこなかったんですが、前へ進めっていうシンプルな意味で使われているのであれば納得です。そしてその意味合い通りに、笛が鳴るまで諦めなかったのはえらかったと思う。この解釈の違いについては、これはこれでいいと思うんですよ。個性を引き出すサッカーをこの尺でやるのは無理だし。しかしそうなるとこのおっさん、やっぱり私の知らんおっさんだなという確信が深まります。最終的に新アニメの子たちが一生懸命に打ち込み、「サッカーが楽しい」という気持ちになったところで終わるのはよかったと思う。これは原作の子たちは皆がもってるものであり、スタートラインであり、サブタイ通り「始まり」にあるものだと思う。やっとそこまでたどり着いたのね。そして今大会で引退する佐原と園田の「負けて悔しい」という気持ちを描いてくれたのもよかったと思います。
さて後日談では、謎のおっさんが墓参りをしていました。これがたぶん「原作ファンにうれしい要素」とやらでしょう。まず健二を酒屋のおっさんにしたのはまったく意味が分かりません。なんで?どういう意味があるんだ?GKってフィールドプレイヤーより選手生命が長いイメージがあるんですが引退してるのか。しかもなぜ酒屋?どういうセカンドキャリアの選択なんだよ。元日本代表だぞ?和広が医者になってるのとか、なんでそうなったのかがさっぱり分からない設定が多くてモヤる。
ここではペプシと例の写真が登場し、「あ~…」となる私。もうほんと作品サブタイ通りに未来のことだけやっていてほしかった。謎のおっさんは茶摘みとカレーづくりをやらせる謎のおっさんのままでいてくれ。ていうかもうすでに、監督のことは原作とは何ら関係のない謎のおっさんとしか見ていないので魔の6話みたいなダメージはないんですけど「どこをどう解釈したらこのセリフが出てくるんだ?」という疑問は抱かざるを得ない。具体的には「(監督をやったことで墓前に)報告ができる」とか「俺たちができなかったことを託せる」とか「今のサッカー部は俺たちがいたころよりおもしろいかもしれない」とかそういうやつです。
私は自分のサッカーを貫いて行けるところまで行って全部自分たちの力でつかみ取って夢を現実にして、世界のフィールドに立った神谷篤司が大好きなんですよ。久保さんも惹かれた頑固で自由なサッカーと生き方が好きなんです。神谷さんは公式に日本代表の司令塔になってW杯決勝まで行ったわけですが、それでもずっと久保さんの10番を追い続けて、でもそれは後ろ向きなものではなくて、「俺がお前の見たかった景色を全部見せてやる」「お前が見たかったものを隣に並んで一緒に見るのは俺だ」という感じだと思っています。なのでいつか神谷さんが久保さんと再会したときには「お前の隣に並べた気がする」って言ってほしいし、久保さんには「神谷は世界一のプレイヤーだよ」って言ってほしい。というか、絶対にそうだって死ぬまで思っていたいんですよ。だから引退のくだりに関してはたぶん一生許せないし、墓前に足向けできないみたいな流れはまったく理解できない。そもそも報告っていっても、監督としてたいしたことやってないやんけ。
あと俺たちができなかったことってなんなのかが本気で分からない。選手権ではズタボロになりながら優勝旗をつかんだしインハイ予選の命日の試合だって勝って全国へ行ったし、そこでも全国優勝したし。「蒼き伝説」を踏襲しているとしても前工戦まではやってるはずなので、国立には行ってるはずだ。私が知る限り夢のままで終わらせたことなんてないんだけど。セカンドインパクトが起こった結果、並行世界が爆誕した可能性が高い。
そして新アニメのサッカー部はある意味おもしろいのは間違いないですけど、もう少し私が大好きなあの子たちのサッカー部を大事にしてくれよ~~~。「大事なのは過去ではなく未来」「目指すべきゴールは前にしかない」というテーマがあるのは重々承知ですが、謎のおっさんに私の青春でもあるあの子たちのサッカー部をそんなふうに語られるのは悲しいです。
久保さんといえば出番が結局序盤のあれだけだったというのは大変びっくりした。カジュアルな感じの「後は頼むぜ」が思い出されます。このセリフ、11人抜きをしてピッチに倒れた久保さんが苦しい息の中で言った神谷さんへの最期の言葉なんだけど、全然そんな雰囲気がないんだよね。今回の墓参りのくだりで、新アニメ勢にも今はもういない人だというのは伝わったかと思いますが久保さんと神谷さんにまつわる大事な部分の解説がごっそり抜け落ちているので、このエピソードいる?と思われてないだろうか。かといって原作オタクが喜ぶような展開でもないのが謎すぎる。やっぱり原作の要素をもっと排除したほうがよかったとしか思えません。あと最後のいつもならアンサーが入る部分のところ、久保さんの「サッカー好きか?」のひと言を入れたほうがよかったと思う。そこは作中でネタばらししておこうよ。
13話単体としては、あの予想を裏切りまくるトンデモ展開をシュート!を構成するひとつの要素に収束させたという点では評価できます。墓参り周辺のエピソードがカジュアルな原作ファンにとって許容範囲なのであれば、評価を変える人もいるかもしれない。私はガチ勢オタクなので見たくなかったですけど。
これまで13話の感想を書いたら終わる!という気持ちでがんばってきましたが、もうあと1回総括編を書こうと思います。需要ないと思うけど。
(続いてしまうらしい)
GttFスタンプラリーに行ってみた
掛川で実施中のGttFスタンプラリーに行ってきました。これから行く人に伝えたいことはこんな感じです。
- 車がないと1回で全部回るのは無理
- 北にあるスポットから行くのがおすすめ
- 各スポットにはかなり近づかないとチェックインできない
ところで私がなぜこんなにボロクソ言っているアニメのスタンプラリーに行くのかと問われれば、放送が始まるときにそう決めたからというだけである。達成できてよかった。
今回のスタンプラリーで使うのは「舞台めぐり」というアプリ。指定されたスポットの近くへ行き、アプリを立ち上げてチェックインするとキャラクターのARがゲットできて、声優さんによるミニボイスドラマが聞けます。2ヶ所クリアしたところで、ボイスドラマに出てくるキャラとゲットできるARのキャラが対応していることに気づく。つまり謎のおっさんが1人でブツブツ言うスポットが2ヶ所もあるのだ。主人公の秀人が1ヶ所なのに。
ということは、おそらくだけれどわざわざスタンプラリーやりに来るような人は原作ファンが中心だと思われてるし、原作ファンをかなり意識してるんでしょうね。しかし新アニメの内容を原作に連なる物語として受け入れてる原作ファンが私の周りには皆無なので、効果のほどはさっぱり分かりません。
ボイスドラマはだいたい30秒くらいで、スポットをさりげなく紹介しつつ新アニメの内容も取り入れてる感じでした。
スタンプラリーにまでトンデモ展開を入れられたらどうしようかと思いましたが、どちらかといえば地元のPR色が強いので、多少なりとも掛川市に貢献できているように感じます。
以下、今回巡った順番通りに書いておきます。
横須賀城跡
袋井市よりの郊外にある城跡。そんなに広くなく、駐車スペースからチェックインできました。

せっかくなので登ってみた。見晴らしはそこそこいい。
潮騒橋
潮の香りがするスポット。車は大東総合運動場の駐車場に停めて歩いていくのがいいと思う。

目の前にあるものの橋の上もしくは下の海岸までいかないとチェックインできない。橋は歩行者専用なのでゆっくり写真を撮れます。このときは海風がものすごく吹いていてなおかつ雨まで降ってきて、早々に撤収した。
キウイフルーツカントリーJapan
定休日だった。なのに細い道の奥にある第一駐車場に行くと、車のバックドアを開けて屋根代わりにしつつくつろいでいるおじさまがいる。お店の人かな?私はただスタンプラリーがしたいだけの無害な一般人なのでおかまいなく…という気持ちになる。

チェックイン自体は第一駐車場からできたのでことなきを得た。おじさまの視線を感じながらそそくさと撤収。
すいのや
JR掛川駅から掛川城へ向かう観光エリアにある。車をそのへんのパーキングに停めて、二の丸御殿とまとめて行くのがいいと思います。このアプリ位置判定が厳しいのか、道路を挟んだ向かい側からですらチェックインできない。もうちょいゆるくしてくれ〜。
しかしこのAR、画面を横にしても自動で横向きになってくれないし、拡大縮小もやりづらくてうまく現実に合わせられない。
掛川城二の丸御殿
門の前でチェックイン。中に入るには入館料がいりますがチェックインだけなら入らなくてもOK。私は3月に来たときに見たので今回はパス。内部には杉良太郎から贈られた甲冑などが飾ってあります。

このARを使うだけで高校生とどこへでも出かけるおっさんが現れるのが恐怖である。
東山いっぷく処
ここと「かっぽしテラス」は粟ヶ岳にある。お店が山の中腹で、テラスが山頂。お店の店員さんがめちゃくちゃ親切でお茶をご馳走になった。新茶も買った。どこで見て来られたんですか?と尋ねられたのでネットで見てきましたと答えた。嘘ではない。

滞在中ほとんど店員さんとお話していたためまともな写真がない。
かっぽしテラス
おそらく今回のスタンプラリーの最難関。車1台分の幅の山道をひたすら登っていくスポット。私が行った日は平日でなおかつ天気が悪くて車も人も少なく、対向車とすれ違うことはなかったものの、もし鉢合わせしたら待避所まで行かないといけない。ハイキングコースになっているので山が好きな人は徒歩で登るといいかもしれません。

山道とはいえきちんと整備されてるし、それほど険しい道じゃないんだけど、台風の影響なのか倒木に行く手を阻まれる。そしてテラス付近は電波があまりよくない。見晴らしは最高だけど風がめちゃくちゃ強い。テラスでは写真を撮ったのち、近くにある神社にお参りしておみくじを引きました。末吉だった。
そしてこの難度の高い山の2ヶ所が謎のおっさん担当なのである。ボイスドラマは各キャラクターがそのスポットにいるという設定で繰り広げられるので、お前はここで何をやっとるんやという気持ちが湧き上がる。
(おまけ)掛川観光協会ビジターセンター
掛川駅の南口にあります。駅に隣接している駐車場は15分までなら無料で停められる。北のスポットから行ったほうがいいと言ったのは、山なので日が暮れるのが早いのと、最後にビジターセンターに行くのに混雑しがちなアンダーパスを何度も通るのがめんどくさいからです。ノベルティがいらないのであれば行く必要はないと思う。
巡ってみた感想
8ヶ所めぐるのにかかった時間は、小休止を挟みつつだいたい4時間半くらい。掛川広いよ〜!スポットが点在しすぎていて、まったり巡るという感じではない。全部チェックインするだけでも半日、観光込みでいくなら1日みておかないと時間が足りないと思います。

おすすめなのは「かっぽしテラス」ですね。行くのは大変だけど、とにかく景色がいい!晴れてたらもっと楽しめたかも。カメラも持っていったんだけど結局ここで使っただけでした。
でも私の大好きなあの子たちがこの街で青春を過ごしたのだと思うと、街中を走って景色を見てるだけでも楽しいです。地元のお祭りで遊んだり、海を見にいったりしたんだろうな。潮騒橋はできたのが1995年だそうなので、久保さんや神谷さんが高校生だった頃はなかったのね。まあ、掛川城もなかったわけだけど。そして久保さんがいなくなった前後の街中のシーンを思い出してセンチメンタルな気持ちになります。
シュート! Goal to the Future 第12話感想
サブタイトルは「孤高」。痴情のもつれを乗り越えた掛川と、野間田との決勝戦が始まりまりました。
第2話で視聴者に衝撃と戦慄と爆笑を提供した公平は、イギリスではチームメイトとうまくいっていなかったようです。そりゃあボール持ってるチームメイトにつきまとって「ボクにもボクにも♥」とか言ってたらウザがられても仕方ないのではなかろうか。もっと前に出てパスをもらいに行ったほうがいいだろう。しかし公平は最初に出てきたときはイギリス帰りの有名人という扱いだったけど、別にイギリスで活躍したわけじゃないんだな。そして帰国したら秀人とサッカーできると信じてがんばったのに、秀人が引きこもりのFPSゲーマーになってたことに怒っているようです。秀人は秀人で公平のせいでチームにいられなくなったみたいなことを言ってた気がするので、似たもの同士なんでしょう。どこまでも人のせいだなお前ら。
これは少し前にTwitterで話してたことなんですが、原作の神谷さんは何があっても人のせいにしなかったんですよね。自分の心も境遇も全部自分で引き受けて、なんとかしようともがいてた。チームに居場所がなくなっても諦めなかったし、うまくなることを諦めずに一人で練習してたし、チームで孤立させられて追い出されたのに人のせいにもしなかった。複雑な気持ちをいっぱい抱えて、それでもサッカーを諦めなかった15歳の神谷さんが大好きです。
さてアニメのほうはというと、野間田とどこかで見たことのあるユニフォームのチームが闘っている準決勝を掛川のメンツが観戦しています。エコパ的なスタジアムにはこないだNHKで観た天皇杯より人が入っている。相手校のユニフォームに既視感があるなと思ってたら「あの清水学苑が何もできねぇ…」とジョーが教えてくれました。おい~!今さら清水学苑出すのかよしかもこんな当て馬的に!?助けて内海さん!!!なんかすごい脱力した。
試合は清水学苑に野間田が勝って、いよいよ掛川vs野間田の決勝戦です。今回はいちおう試合前にチームを分析したり、作戦を練ったりしていました。公平はあらかじめボールの来る場所を予測して動けるらしいですすごいね。そして公平のマークが重要だ!という結論に達し、先制点を取るという作戦でいくそうです。そして秀人の右足のシュートを完成させるためにがんばるメガネと秀人。これ秀人の右足は速くて見えないシュート?で、左足はトシみたいなパワーのシュート?という設定なんだろうか?さすがに盛りすぎでは?そして右足のシュートはラストパスをトラップせずに打たないとできない?らしい?よくわからんけど、たぶんこのアニメのサッカーはこういうものなんでしょうね。決勝戦前夜は秀人がお父さんからメッセージをもらったり、ジョーが制服で腕立て伏せしたり、佐原が園田とギョーザを食べたりしていました。
さて決勝戦は、監督のオッサンが自画自賛したり部員とバンザイしたりしています。猫だ~スマホだ~と言ってたころが懐かしいね。そして野間田は11人以上の人数に思えるだろうが今まで相手より少ない人数で闘ってきた経験を生かせ的なトンチンカンなことを言っていて、ここでも脱力した。執拗に11人揃えなかったのはこのセリフの伏線だったのか?チームでやるスポーツなんだから全員でプレーしたほうがチーム力は上がると思うんだけど!
掛高は作戦通り掛川が先取点を取り、カウンターで追加点を狙ったところで阻止され、1点献上して同点になったところで終わりました。人のせいばっかりにしてる秀人と公平のイザコザはどっちもどっちだし、試合は紙芝居だし、予想をくつがえす展開も特になく、サッカー(のようなスポーツ)のシーンが長いので感想も短めです。
今週のアンサーは秀人、次回タイトルは「始まり」。このタイトルもう嫌な予感しかしない。どうか野間田に勝ったよバンザーイで終わってくれ。
(第13話に続く)
シュート! Goal to the Future 第11話感想
サブタイトルは「左足」。チャラくなったトシが秀人に左足のシュートを教え、掛川が10人で藤田東と試合を開始し、途中で秀人が合流して仲直りをしてあっさりと勝つ回です。
今回の話もふんわりサッカーと感情メーターが100とマイナス100しかない人々による疲れる展開でしたが、話の流れとしては予想の範囲内だったので致命的なダメージを負うことはありませんでした。しかし冒頭でトシの蹴ったボールが看板のすき間?と通り抜けて茂みに消えて、同じスピードかつ同じ軌道で返ってくるという物理法則を完全に無視した動きをしていて変な声が出た。秀人に誰何され自分で「サッカー大好きお兄さん」と名乗るトシ。お前そんなキャラじゃなかっただろ?スペインで何があった?億を超える年俸がお前を狂わせてしまったのか。それはどちらかといえば馬堀に似合うセリフです。
秀人の脚の筋肉をチェックし、秀人の右側に壁(掛川城の石垣)を置いて左足のシュートをさせるトシ。あんな狭い観光地でボールを蹴るなよ!迷惑だろ!この壁を使った練習は原作で久保さんがトシにやらせたもので、それまで左のシュートが苦手だったトシが軸足の位置を矯正することによりのちに幻の左と呼ばれる強烈なシュートを身につけるきっかけとなるわけですが、原作オタクにしか分からないことを説明なしでぶっこんで新アニメ勢に意図が伝わるのだろうか。ていうか監督のおっさんも自分で教えなよ。
つまり秀人はトシに匹敵する左のシュートの持ち主で、なおかつ司令塔としての能力も高く、掛川の10番とトシの左足を受け継ぐスーパープレイヤーなんだ!ということですね。説得力が皆無だけど。このとき秀人の蹴ったボールが文化財的な建物の壁で跳ね返ってくるときもまったく同じスピードかつ同じ軌道で跳ね返ってきてて、こんな物理法則が働く世界でサッカーするのは大変だろうなと思った。でも壁が壊れなくてよかったね。トシだったら壊してるわ。
さて試合はというと準決勝の藤田東戦です。会場はエコパにそっくりな静岡スタジアムという競技場です。俯瞰図が無駄に3Dだった。マネ情報では半数が静岡県選抜と強敵であることを匂わせてきます。藤田東にはなんか双子みたいにそっくりな子がいて、マジックシザースとフラッシュパスの混合技でも出すのかと思ったら結局何ひとつ藤田東らしさを出すことはなかった。もう原作の強豪校出すのやめてくれよ。全部知らない学校でいいよ。原作の強豪校はどういうところが強いのかがちゃんと描かれてたし、ライバルも魅力的なんだよね。原作でハッキリと負けたって描かれたのも、久保さんがいなくなった次の日の藤田東戦だけなんだよ。その後の決勝戦での加納さんと神谷さんの1対1は熱かった。負けたくない!負けられない!っていう神谷さんの気迫がかっこよかったよな~。加納さん試合見てブチギレてないですか?
そして強豪校相手なのに10人で試合を開始する掛川。なんでサッカーアニメなのに11人でやる試合がこんなに少ないんだよ!全国を目指すなら土下座してでも控えを入れろよ!!キーパーがキャプテンひとりなんてありえんだろ!!監督のおっさんは先週10人で勝てる作戦を立てるみたいなこと言っていましたが、それが開始5分で点を取りオフェンスを減らして守りを固めるというふんわりとしたものでした。うん、誰にでもいえそう!
しかしそんなにうまくいくはずもなく、メガネがパスを出すもののスピードスター佐原は追いつきません。お前スピードスターなんじゃなかったのかよ!今すぐ廃業しろ!スタンドに駆けつけた秀人の目の前で2点目を取られる掛川。ピッチの選手たちも秀人に気がつき、メロドラマが始まります。これ最初、得点されたタイミングとはいえ試合中だろ?と思ったのですが、録画を見返してみたところ得点の直後に笛が吹かれているので前半終了してたらしい。サッカーの描写が適当すぎるわりに、それだけでハーフタイムだぞお前ら!と伝えるスタイルなのかよ。
ハーフタイムはメガネがピッチでジョーへの愛を叫び、ジョーに抱きしめられながら秀人に謝るという展開です。本人が公にしたがっていない過去のことを掘り返すというのは陰湿ないやがらせに思えるんだけど、秀人は過去の自分を許せないんだ!となんかいい話っぽい感じになり、秀人がチームに合流します。
ていうか負けてる試合のハーフタイムでメロドラマをやるな!!どうやったら勝てるか考えろよ!!!と思っていたのですが、結果的に秀人が来ただけですべてがうまくいきます。つまり秀人の退部届を保留していたことが監督のおっさんの最大の功績というわけですね。そりゃ隠し持ってた退部届見せてドヤ顔もするわな。
このアニメはBLだなんだとさんざん揶揄されていますが、私個人としては別に男が男を恋愛対象として好きでも心底どうでもいいんですよ。個人の性的指向の問題だし。メガネがジョーを恋愛対象として好きならそれがメガネという子のパーソナリティーなんで。腹が立つのは「シュート!」の看板を背負っていながら、サッカーと真剣に向き合っていない描写が多すぎることです。制作側の事前のコメントで人間関係を中心に描くと明言されていましたが、それは決してサッカーをおざなりにするという意味ではないはずだ。
秀人が入った後半戦、監督のおっさんの指示はFWは動け!DFは守りを固くしろ!というものでした。ふ、ふつーすぎる!藤田東のキーパーはメガネなんですが、この子はちゃんとしたストーリーだったら人気出そう。そしてジョーはメガネキーパーが伸ばした手よりも高く飛んでヘディングを決めていました。どうも今回はいろいろと物理法則が乱れている気がしてならない。そして放送初回からジョーが「見えねえ~」と言っていた秀人の謎シュートですが、メガネキーパーが「インパクトの瞬間が見えない」とやっと詳細な?説明を?してくれた。蹴るのが速いっていう意味なんだろうか?知らんけど。高校時代のトシと和広の写真が出ると、いつも左端で喜んでるマホがかわいいなと思っています。顔写ってないけど。
場面は変わって掛高の部室でのトシ。回想シーンがあってトシに「サッカー好きか?」って聞いたときの久保さんが出てきた!これはちょっとテンション上がったんですが、次の瞬間には「ついにあと2回で過去のことが描かれてしまうのか…」と恐ろしくなりました。しかしトシは高校時代の記憶を失ってないか?この問いかけの直前に神谷さんを掛高に誘った話があるからこその「サッカー好きか?」だと思うんだけど。久保さんも命をかけて問いかけてるわけじゃないと思うんだけど。トシの無邪気な「はい!」っていう返事が久保さんは嬉しかったと思うよ。しかしトシにこんなセリフを言わせるなら、サッカーは2番目に好きとかいうキャラを出すなよ。サッカー好きか?っていうのは別に、あなたはサッカーが好きですか?って聞いてるだけじゃないんだ。ここ、トシの一人称がボクになっているのも謎なんだよな。
予告のアンサーはトシでサブタイは「孤高」。たぶんこれは公平のことかな?来週は野間田との決勝戦が始まるんですかね。もう作品サブタイ通り未来のことだけやっていてほしい。過去のことはほっといてくれ。原作オタクは静かに眠りたい。
(第12話に続く)
シュート! Goal to the Future 第10話感想
サブタイトルは「空虚」。えっ私の気持ちを的確に表してる…すごい!
闇落ちメガネにあからさまな嫉妬と敵意を向けられた秀人が退部し、おっさんたちが飲み屋で水を飲む回でした。そしてやたら髪の毛が茶色いトシが登場。来週は「左足」とのことです。幻の左が受け継がれるんでしょうかね。しらんけど。
なんかもう感想を書く気力も失せてきたんで簡単に記録だけ残しておこうと思う。大好きな人と一緒にいたいからサッカーやるというのは別に構わんと思うけど、チームメイトに敵意を向けたり相手のゴキゲンを取るためにわざと手を抜いたりするのは、サッカーというスポーツを扱っている作品としてアウトだろう。「亡国のイージス」を映画化する際に、倫理的な意味合いから主犯が艦長じゃなく副長に変更されたのを思い出した。
闇落ちメガネはとにかく宇宙人すぎるが、この感想はたぶん宇宙人に失礼である。とどめにサッカー好きか?のアンサーが「ジョーの次に好き」というね。これまでにこの作品はシュート!である意味がないとTwitterでさんざん言ってきましたが、シュート!を嫌いな人が作ってるんだというのであれば納得です。
ごめんで済んだら警察はいらねぇんだ!
(たぶん第11話に続く)
シュート! Goal to the Future 第9話感想
30分まるまる使ってサッカーに少しだけ似ている虚無のスポーツを繰り広げた第8話を経ての第9話です。
先に記しておくと、今回はそれなりに見られる回でした。さほど虚無を感じることはなかったという意味で。なぜならサッカーをほとんどしていないからである。ついにサッカーしないほうがまだ見られるサッカーアニメになってしまった。
さて今回は、放送前のPVやこれまでのお話でもちょいちょい闇を見せていたメガネくんの話です。オープニングの回想シーンでいじめられている小学生のメガネ。その理由が「いい子ちゃんぶっている」というもので、いきなり民度が危うい。そして事前のあらすじ公開でも紹介された、メガネがジョーのなくしたボールを偶然見つけ、それをきっかけに仲良くなるという展開です。
ジョーはメガネをいじめていたクソガキを退治し、メガネはジョーに勉強を教え、仲良くなっていくふたり。ある日ジョーからサッカーしようぜ!と誘われたメガネは、「ジョーと一緒にいたい」という理由でサッカーを始めます。なるほどこれは原作との対比なのか?原作はどちらかといえばサッカーで結ばれた子たちが友情を育む物語なんですよ。現に主人公トリオは一時期和広と健二がサッカー離れたことでバラバラになったしね。あの個性の違う3人が一緒にいるのは、サッカーしてるからこそなんですよ。ちなみに骨の髄までサッカーが染みこんでいる久保さんと神谷さんは、サッカーをやめるという選択肢が遺伝子に組み込まれていないため、サッカーを離れたところではどうなのか?という仮説を論じても無駄だと思っています。神谷さんと今作の主人公である秀人には所属するサッカーチームでつまはじきにされたという共通項がありますが、神谷さんは斉木さんを筆頭としたチームメイトを嫌いになり、秀人はサッカーを嫌いになりましたからね。
しかしメガネはジョーと一緒にいるために高校も同じところを受けたのかと思うとすごいな。そりゃあ神谷さんだって久保さんと同じ高校を受けたけど、それは一緒にサッカー部を創るためなので意味合いが違います。
今週は新キャラが出てきました。新聞部のメガネです。このアニメに出てくるメガネのメガネってことごとくアンダーリムで掛川はこれしか売ってないのか?と思ったけどアレか、瞳の描写のジャマにならないためのアンダーリムなのか。新聞部メガネはサッカー部のことを記事にしたいそうです。新聞部メガネによると選手権の県大会は順調に勝ち進み、現在は決勝トーナメントまで来ているとのこと。「掛川5-3小野田」「掛川3-1新居田」「秀知2-5掛川」という試合結果が静止画とともに紹介されました。よく点が入るスポーツだな。ドラマにおいて人の死をナレーションだけで済ますとナレ死と揶揄されますが、サッカーアニメにおいて試合の結果をナレーションで済ますのことはなんと言えばいいのだ。ナレ勝?
この快進撃により注目を集めているのが、ジョーと秀人のコンビらしいです。失点も多いけど得点も多いのを見る限り、どうやら秀人のシュートが入らないという問題は克服したのか???えっマジで?先週のアレで???「合わないならオレたちで合わせるしかない!」という、アシスト側の気合い?気配り?配慮?で何とかなることなの???結局秀人のシュートが入らないのってタイミングを合わせられる人がいないからってことなの???そっちの責任なの?トリプルカウンターアタックを完成させた掛西トリオでも全員が練習してタイミング合うようにしてたけど?秀人は天才様ってことなの?わからねえ~~~!実戦でとりやすいボールが来ることはめったにないんじゃないのか助けてマホ!新聞部メガネはジョーと秀人を名コンビだと褒めます。喜ぶジョーと浮かない顔をするメガネ。そして「ジョーが彼の話をするたびに胸が痛い」とか言い出します。お、おう?どうした?ちなみに新聞部メガネは秀人と同じ中学らしく、秀人は新聞部メガネを避けていました。
次のシーンは秀人メガネジョーの3人でのランチタイムです。メガネとジョーはいいコンビだと言う秀人に対し、ジョーは「掛川のコンビといえばオレとお前(秀人)」と言い出してメガネを積極的に闇に落としていきます。しかも秀人と自分のツーショットを撮れと言い出す。このあたりからメガネのメガネがやたら光り出してくる。こわい。
さて選手権の予選が始まってから無能ぶりが露呈しすっかり影が薄くなった監督ですが、今回は秀人ジョーへのチェックが厳しくなってきたので秀人メガネのコンビでやれと言い出します。積極的に三角関係を乱していくわけですね。ちなみに今週は監督の作画がイマイチなところが多かった気がします。メガネは監督の指示に従いつつも「ジョーはオレが秀人と組むって聞いて何も思わなかったの?」と予想もしなかった斜め上の思考を披露してくれました。え、これってジョーにヤキモチ焼いてほしいってこと…?サッカーの戦術にそこまで私情を持ち込む?
このあたりから私の脳内には旧アニメ、つまり「蒼き伝説シュート!」の伝説の15話がチラついてくる。中学生だった神谷さんがいろいろこじらせて雨の公衆電話から久保さんに電話する回です。さんざん重い彼女と言われてきた神谷さんですが、自分の気持ちを押し殺して久保さんのことを思って「掛北に行けよ」って言えるあたりまだ大人だよ。
オレは1人でがんばるからお前は秀人とがんばれというジョーの言葉にショックを受けたメガネくんは「オレのこともういらなくなっちゃったの?」と人知れず涙を流したりしていました。いや公私混同しすぎでしょ。勝つのに必要なことなのでは?しかも秀人メガネで組めって言い出したのは監督だから。メンタルが危うすぎる。
そうこうしているうちに新聞部の禁則処理がムチャクチャな新聞によって秀人の過去が暴露されます。せめて「。」と「、」を文頭にもってくるのをやめろ!秀人がシュートを決められなくなってチームをやめたことが公になり、サッカー部でも噂になります。そして闇落ちメガネが「シュートが入らなくなったら普通はチームで何とかしようとする。それなのにチームを抜けたのはほかに理由があるのでは。辞めさせられたんだとしたら思い当たりますよね~強引だし偉そうだし~実はチームを見下してたとか~」みたいな持論を展開。おっ、これは原作勢として聞き捨てならないですね。いつまでもスタンドプレーが通用すると思うな!お前にスタメンの資格はない!まあ菊水東中でえらそうなのは斉木さんなんで、神谷さんは被害者です。ていうかメガネ闇落ち完了してるよ。
しかしその後の試合?でメガネが自分ではなくジョーにラストパスを送り得点を決めたのを見て顔を曇らせる秀人もまあまあ同罪です。試合中に誰が誰にアシストしたかでヤキモチを焼かないでくれ!点が入るなら誰でもいいだろ!
このあたりからメガネの理論が破綻してきて私の脳が考えることを拒否しはじめます。メガネくんは、秀人は自分が認められるためにオレたちを利用している!オレたちは小久保の代わりでしかない!パスを出してくれるなら誰でもいいんだ!ジョーを利用するな!ジョーはもっとオレを見てよぉ!って言ってました。この痴話げんかを受け、秀人が自分が辞めると言い出して今週は終わりです。
なにこれ?
(第10話に続く)