ayako_no7の日記

シュート!にまつわるあれこれを残す場所。 原作オタク。

シュート!~マラカナンの伝説~の考察というか感想と妄想

2014年にマガジンに連載された読み切り「~マラカナンの伝説~」を国会図書館でコピーしてもらうという方法で合法的に手に入れたので、読みました。

ただ研究目的でないとコピーしてもらえないので、ここで研究の成果を発表したいと思います。研究っていうか妄想だよ。

ストーリーをざっくりと解説すると、おなじみのメンツで構成された代表チームがW杯決勝戦まで勝ち抜き、ブラジルとの決勝戦を迎えるというもの。決勝戦前日と当日が描かれ、新キャラとして掛川高校で10番をつけている渡辺瞬くんという現役高校生が代表入りしています。

作中にポジションと背番号がきちんと出てくるメンバーはこんな感じです。

白石健二(GK・1)
岩上順司(DF・3・キャプテン)
東雄吾(DF・4)
加納隆次(MF・6)
神谷篤司(MF・7)
田仲俊彦(FW【センター】・10)
平松和宏(FW【右ウイング】・11)
伊東宏(FW【左ウイング】・13)
恩田朝之(DF【SB】・16)
渡辺瞬(FW・22)

ユース代表のときに発生していたMF多すぎ問題は、何人かDFに回ることで解消したらしい。恩田くんは4部を見るかぎりだとディフェンス向きっぽいし得点力もあるので、オーバーラップするサイドバックに向いているんじゃないだろうか。ところでブラジル戦なのにマホが名前も出ないのが悲しい。なんでや。

そしてユースのときは加納さんがキャプテンマークつけてたけど今回は岩上さんにチェンジ。加納さんは背中で語る系のキャプテンだから、大舞台でみんなをまとめるなら岩上さんのほうがいいと思う。でもDFの人がキャプテンやるなら東さんのほうが適任なのでは?と思わなくもない。ユーゴに絶大な信頼を置いています。

せっかくなので出てこない番号が誰なのか、4部までに登場するキャラに限定して予想してみます。←私だけ楽しいやつ

ピンク色の部分が予想です。

白石健二(GK・1)
氷室明彦(DF・2)
岩上順司(DF・3・キャプテン)
東雄吾(DF・4)
斉木誠(DF・5)
加納隆次(MF・6)
神谷篤司(MF・7)
馬堀圭吾(MF・8)
松下浩(FW・9)

田仲俊彦(FW【センター】・10)
平松和宏(FW【右ウイング】・11)
草薙京吾(GK・12)
伊東宏(FW【左ウイング】・13)
牧野新平(DF・14)
新田伸一(DF・15)
恩田朝之(DF【SB】・16)
芹沢直茂(FW・17)
加納豪樹(MF or FW・18)

広瀬清隆(FW・19)
佐野圭太(MF・20)
水木光一(MF・21)
渡辺瞬(FW・22)
緒方十次郎(GK・23)

基本的にはナイジェリア大会(連載の最後のほう参照)と似たような感じかなと思ってます。まず氷室はディフェンスの要なのでマスト。氷室がいなかったらとても決勝まではいけないと思う。代表戦なら点はほかの選手が取ってくれるので、ディフェンスに専念できるしね。それから斉木さんのような全体を見渡せる人も貴重なんじゃないかと。マホは絶対に入っていてほしいのでここは不動です。

そしてナイジェリア大会ではヒロがMFで9番を付けてたんですが、ブラジルではFWの13番になってるので、9番には松下くんをぶっこんでみた。松下くんはパワーシューターでありつつテクニックも持ってるので、使い勝手がいいと思うんだよね。性格とかサッカーのスタイルに変なクセがないのもいいと思う。カウンターシュートはおいといて。

GKでは健二が正GKになったのは意外だったけど、大原くんは義足をつけている足への負担が大きすぎるから、おそらく選手生命がそんなに長くなくて、2014年は引退済みなんじゃないでしょうか。その影響で草薙京吾が正GKに昇格したものの、ケガか何かで欠場したときに健二が出て活躍して、正GKを勝ち取ったっていう流れかな~って思ってます。このGK同士のポジション争いは、Jドリーム3部でがっつり描かれていてなかなか興味深い。3人目のGKは三橋さんか緒方くんのどっちかで迷って、ガッツがありそう(で顔が好き)な緒方くんにしました。

牧野くんと新田くんは貴重なDF陣として採用。新田くんはすごい出世したな〜。

それから芹沢も代表に必要な選手だと思う。シュート!のFWは小さい子が多くて、背の高いFWが芹沢くらいしかいないんだよね。芹沢は一桁番号でもいいくらいだと思うんだけど、FWは競争率が激しいのである。

あとの18~21番は単なる趣味です。豪樹は隆次兄ちゃんと一緒にプレーしてるところが見てみたいのでぜひ入ってほしい。広瀬くんは久保さんのいた掛川を苦しめた選手だから。佐野くんは和広みたいにお父さんを見返してほしい。水木くんは報われてほしい。以上が私の妄想です。

このメンバーならゲームメイクは神谷さんかな~やっぱり。神谷さんとマホのコンビが前に出つつ、上背のある加納さんが守備よりに動く感じかな。掛高サッカーの再来って感じで胸熱だよ~。

ちなみにストーリーは、決勝戦が始まってトシがキックオフゴールを決めるところで終了するので、勝敗は分かりません。W杯優勝していてほしいなあ。そうしたら神谷さんがいつか久保さんのところへいったときに「やっとお前に追いつけた気がする」っていえるじゃん。久保さんも「神谷すごいなぁ」って喜べるじゃん。いっぱい話すことがある神谷さんと、神谷さんの話をずーっとニコニコして聞いてる久保さんを見ていたい。

作中でいちばんページが割かれているエピソードは、試合前で緊張している瞬がブラジルの子どもたちとサッカーをしているトシに出くわして、そこに和広と健二が来るというもの。そこに神谷さんが来て「何遊んでやがる!?」と怒るという、いつものやつです。それぞれビッグなプレーヤーになっても、このへん変わらないのがいいね。全体のテーマをひと言で言うなら「楽しいサッカーをしようぜ!」ってところかな。

ビジュアル面だと、神谷さんはツンツン頭です。もとはサラサラストレートだからあんだけ立てるの大変だと思うんだけど。トシはちょっと大人になった感じで一美と結婚してて、健二はパーマ?で夏姉との間に3人子どもがいる。しかし田仲家はすごいな、息子と義理の息子が日本代表て。健二の息子たちはサッカーしないのか?両方の血を引いてるってすごいサラブレッドだと思うんだけど。和広は大きく変わってないんだけど、涼しげな雰囲気のイケメンになっていました。東さんと恩田くん、加納さんはあんまり変わってなくて、岩上さんは髪を下ろしたせいで若返って見えます。

この読み切りの最大の魅力は、大人になったいつメンが見られることですね。瞬くんにはすまんがオタクはどこまでいってもオタクなのである。マホが出てこないのは残念だけど、神谷さんが元気にサッカーしてて、W杯決勝戦という最高峰の舞台に立てたことが分かってうれしいよ。

そして気になるのは、神谷さんがW杯決勝のピッチに立って何を思ったのかです。この読み切りには久保さんの雰囲気が濃密に漂っていて、神谷さんも何かしら久保さんについて考えたんだろうな〜と思わざるをえない。

神谷篤司にとっての久保さんは、まさに運命の人だと私は思っています。ラブとかそっちの意味じゃなくて、文字通り命(大いなる何かから与えられるものという意味でね)や生きる力、生きている意味を運んでくる人。久保さんの死が神谷さん、ひいては掛川の原動力になったことは間違いないし、「久保の夢を叶えたい」「悲願を叶えたい」という強い気持ちが何よりも神谷さんを成長させてきたわけで。選手権とインハイを連覇したことでそれに一区切りついたわけですが、ただ生前の久保さんは自分が日本代表になることを微塵も疑ってなかったし、周りも全員そう思ってたはずなので、W杯決勝も久保さんの視線の先にあるもののひとつといえばそうなのかもしれない。そう考えると、マラカナンのピッチに立つ永遠の10番をふと思ったとしても不思議じゃないよな〜。ただ悲しみとか寂しさとかではなくて、「あいつ元気にやってるかな」くらいの感じでいてほしいな。

シュート!ではこの読み切りだけ未読だったので、読めてよかったです。